少し前にセローを入手して乗っています。
その感想をまとめてみようと思います。
まず前提として私はセローが好きではありませんでした。
オフロードの入門がKLXであり、そのままレーサーWRFやKTM200EXC等フルサイズのオフ車ばかりを乗り継いでいたため「オフ車はフルサイズでなんぼ」
みたいな偏屈な人間になっていました。
なまじレーサーを乗り回していた為にセロー他、非フルサイズのマシンを「チビの乗り物」と見下してさえいました。
まあ実際林道で借りてみてもKLXのように綺麗に回らないエンジンや容量の少ないサスペンション。ガレ場ですぐエンジン下部をぶつける点などが受け入れられず、自分で入手しようとは思いませんでした。
ですが自分がかつて修行の場としていた山に非フルサイズモデルを上手に振り回すグループがあることを知り、その走りに感服しました。
そして気が付けばセローを入手し、山に向かっていた訳です。
Myセロー
外装はもう見事にバチぼこですが気持ちよく乗りたいので稼動部分の整備はしっかりやってあります。
走行に関係ないパーツは全て取り外され、ヤフオクの安物ハンドガードがハンドルを彩ります。
タイヤはフロントにVE リヤはツーリストという鉄板の組み合わせです。
乗ってみた感想
下りがとにかく怖い
今までKLXやレーサーの倒立フォークマシンばかり乗っていたので林道などでサスの容量が不安になることはほぼありませんでしたがセローではヒルクライムを降りる際などかなり神経を使うようになりました。
高回転で力がない
これはまあ当たり前の話ですが高回転はただ回っているだけのような手応えになります。ヒルクライム中にアクセルを足すなどしても挙動にさしたる変化はあらわれません。
好きなように跨れる
ネガな部分を先行して書きましたがこれがセロー最大の魅力かと思います。
ガレ場だろうがウッズの登りで止まったタイミングだろうがいつでも跨いで車体にトラクションを掛けることが出来ます。林道初心者時代、大きな車体のKLXを跨ぐたびにバッタバッタと倒していたことを思い出します。悪路で気軽に跨がれる。これはトレールマシンにおいて最重要項目です。
まあもちろんEDレースにでるならフルサイズのレーサーを使いたいところですが基礎練習の為にセローは手元に残していこうと思います。
セローで走って思い知ったのは己の下手くそさ加減でした。
ガレ場で腹打ちするのもヒルダウンで怖い思いをするのも自分の荷重抜重が甘いからです。その辺りの基本を抑えている人はホイールの半径を超える岩がゴロゴロしている沢でもヒョイヒョイ進んでいきます。
甘えられるようで甘えられない。私にとってセローはそんなバイクです