エンデュ-ロの話
エンデュ-ロって名前は聞くけどイマイチどんなものか知らない。
何をそんなに盛り上がっているんだ?モトクロスと違うのか?
そんな人向けに解説をしていきたいと思います。
エンデュ-ロはオフロードバイクで行う障害物マラソンです。
モトクロスを対比に出して考えると分かりやすいかもしれません。
モトクロスは100m走です。
モトクロス
・重機などで充分に整地された専用のコースで行われる
・モトクロッサーを用いる
・規定された周回数を早く回った者が勝ち
・試合時間10分程度の短期決戦
・同時に走る競技者10~20人
・派手にジャンプして高速度でコーナーを曲がる競技
エンデュ-ロ
・山や川など自然の地形に多少手を加えた程度環境で行う
・レース規格にもよるが割りとなんでも有り モトクロッサーからトライアル車まで
・規定の時間内に何週できるかを競う
・60分や120分といった長時間の中で競われる。
・競技者同時に100人とかザラ
・ヒルクライムや丸太越えといったセクション(障害物)をいかにスムーズにクリアするかを競う競技。
競技性質の違い,伝わりましたでしょうか
要約すると
モトクロスは土のサーキットで速さを競う。
エンデュ-ロは林道にコース作って走破力を競う。
そんな感じです
私は競技としてのモトクロスに取り組んだことがないので細かいところまで熟知しているわけではありませんが。
競技性質について解説したので次はマシンについて解説します
モトクロッサーとエンデューロレーサー
モトクロッサーという名前は誰でも知ってると思います。
華麗に宙を舞っているアレです。
エンデューロレーサーも宙を舞いますが人が乗っていない状態で舞うことの方が多いですね
モトクロッサーと似て非なるエンデューロレーサーというモノを紹介して行きたいと思います
エンデューロレーサーとは名前のとおりエンデューロに特化したレーサーマシンのことです。
端的に言うと
モトクロッサーのサスを柔らかく変更。最低地上高を下げ足つきを良くし、エンジン出力を低速重視に変更。セルスターターを取り付けた物。
以下上記変更点の理由
「モトクロッサーのサスを柔らかく変更」
・自然の地形を走るため、岩や根っこを乗り越える必要がある。モトクロッサーの足回りは大ジャンプからの着地を前提としたものなので不整地には固すぎる。
「最低地上高を下げ足つきを良く」
・走り出したら終わるまで足をつかないモトクロスと違い、エンデューロでは岩や木の上に足を置き、体勢を整える場面が頻繁にある。
「エンジン出力を低速重視に変更」
モトクロスコースと違って高回転に入れっぱなしという訳には行きません。出足の力強さが物を言う
「セルスターター」
モトクロスはほぼ転倒=レース台無しみたいな世界なので再始動については諦めてる部分があります。エンデューロは長い競技時間の中で幾度もエンストする場面が現れます(レース内容にもよるが)その再始動にキックスタートをしていては体力が持ちません。そもそもキックスタートが物理的に不可能な状況も発生します。
前述の競技性質から用いるタイヤの特性も大きく変わります。
ざっくり言うと
モトクロスは土と泥を掻き分ける固いタイヤ。
エンデューロは木の根や岩を捉えるやわらかいタイヤを使います
細かく書くの面倒なのでこちらを参照お願いします
エンデューロレーサーはその仕様上、モトクロッサーと比較すればコースを走ることは向いていません。サスの仕様、バッテリーなどを積む関係で車体が重いetc,,,
しかし様々な地形に対応できる足周りやスムーズな再始動などでモトクロッサーを圧倒します。
YZ250FとWR250F
WR250F
YZ250F
国内における代表的なエンデューロレーサーシリーズがWR250Fです
モトクロッサーであるYZ250Fがベースになっています。
モトクロッサーとエンデューロレーサーの関係性はSSとストファイの関係みたいなものです。10RとZ1000のような。
WRFにヘッドライトなどが付いているのはヨーロッパなどのレースでは公道を用いたレースも開催されるだとかで公道走行可能であることが求められているからだとか。
私が使っているのはこのWR250Fです。
競技の世界では旧式もいいとこですが未だ愛用者は各地にいます。
エンデューロの世界 少しは伝えられたでしょうか?
次回 ハードエンデューロについて